2月12日、AIメディアインフラを手掛けるfalがシリーズBで4,900万ドルの資金調達を実施し、これにより、累計調達額は7,200万ドルに達しました。
本ラウンドの主導はNotable Capitalで、Andreessen Horowitz (a16z)、Bessemer Venture Partners、Kindred Ventures、First Roundが参加。
この資金を活用し、falは生成AIの動画分野での基盤拡大を進める。
参考:https://blog.fal.ai/fal-raises-49m-series-b-to-power-the-future-of-ai-video/
動画こそが次の大波
メディアは常に人間の創造性を反映してきました。洞窟壁画からデジタルメディアへと進化する中で、AIによるコンテンツ生成は、写真の誕生以来最大の革新と言えるでしょう。
昨年はAIによる画像生成が大きな進歩を遂げましたが、今年は動画生成が主役になります。
広告、エンタメ、デザイン、ソーシャルメディア、eコマース、ゲームといった多岐にわたる業界が、AI活用を模索しています。特に動画生成AIには、圧倒的なパフォーマンスと信頼性を備えたインフラが求められます。
falは、まさにこのニーズに応えるために存在しています。
fal:生成メディアの中核基盤
falの強みは、従来のAIインフラとは一線を画す、動画生成向けに最適化された独自の推論エンジンです。この技術により、企業向けにスケーラブルかつ高性能なAI基盤を提供し、次のようなメリットを実現しています。
- 速度と効率性:推論エンジンの最適化により、コストとレイテンシを最大10倍削減
- スケーラビリティと信頼性:1日1億リクエストを処理し、99.99%の稼働率を誇る
- カスタマイズ対応:企業ごとに異なるニーズに対応し、専用モデルの展開やワークフロー構築を可能に
この結果、falは急速に業界の標準となりつつあります。
急成長するfalの導入実績
falの技術は、すでに多くの企業に採用されています。
主要な導入企業
- Quora、Canva、Perplexity などの大手企業が、falを活用して生成AIのパフォーマンス向上を実現。
- Black Forest Labs、PlayAI などの研究機関と連携し、最先端のAIモデルを開発。
- **Poeの公式画像・動画生成ボットの40%**をfalが支えており、その技術力の高さが証明されています。
企業の評価
“falチームは驚異的なスピードで進化し、推論最適化において常に一歩先を行っています。”
— Adam D’Angelo, Quora CEO
“falのプラットフォームは、AIイノベーションの加速に欠かせません。柔軟な環境と豊富なモデルが魅力です。”
— Morgan Gautier, Canva AI担当責任者
今後の展望
falは、調達資金を活用して次の3つの領域に注力します。
- インフラ拡大
- 高まる需要に対応するため、GPU基盤を拡充。
- 現在のHopper GPUから、数万規模のBlackwell GPUへ拡張予定。
- モデルマーケットとエコシステムの強化
- コミュニティ主導の機能強化。
- Whisper、Flux、Stable Diffusionの最速ベンチマークを提供。
- 優秀な人材の採用
- エンジニア、研究者、営業担当を強化し、AIクリエイティブ分野の最前線を牽引。