ミュンヘン安全保障会議(MSC)で、主要技術企業の連携のもと、AIによる選挙への偽情報拡散を防止するための技術協定が発表されました。
このAIニュースのポイント:
- アドビ、アマゾン、グーグル、IBM、メタ、マイクロソフト、オープンAI、ティックトック、Xを含む20の主要な技術企業が、有害なAIコンテンツの検出と対策に取り組むために連携すると合意しました。
- この協定には、欺瞞的な選挙関連コンテンツの起源を追跡すること、問題に関する公衆の認識を高めることなど、具体的な取り組みや一連の原則が含まれています。
- 参加企業は、AIによって生成された音声、ビデオ、画像が政治候補者や選挙関係者を偽ったり、投票に関する誤情報を提供したりすることを防ぐための8つの具体的なコミットメントに同意しました。
2024年ミュンヘン安全保障会議において、Adobe、Amazon、Google、IBM、Meta、Microsoft、OpenAI、TikTok、Xを含む20の技術企業が、選挙でのAIによる有害なコンテンツの検出と対策に協力することを約束しました。
具体的な内容は?
この協定は、AIによって生成された音声、動画、画像などが、政治候補者や選挙関係者の見た目や声、行動を偽造したり、有権者に対して投票の方法や場所について誤った情報を提供することを防ぐことを目的としています。
企業間での協力、技術の開発と実装、リスクの評価、公衆への透明性の提供、世界中の民間団体や学術界との連携など、具体的な8つのコミットメントが約束されました。
2024年は世界中で4億人以上が投票する重要な選挙の年
2024年は11月に控えたアメリカ大統領選挙を含め、今後の世界情勢に関わる重要な選挙が行われる年です。今回の協定はそれを見据えた、AIの悪用を防ぐための重要なステップと言えます。
Metaののグローバル担当社長、ニック・クレッグ氏は次のように述べています。
「今年は非常に多くの大きな選挙が行われるため、AIが生成したコンテンツに人々が騙されるのを防ぐためにできる限りのことを行うことが極めて重要です」
「この取り組みはどの企業よりも大規模であり、業界、政府、市民社会全体にわたる多大な努力が必要となります。この協定が業界にとってその課題に対処するための有意義な一歩となることを願っています。」
https://securityconference.org/en/aielectionsaccord/
出典: ミュンヘン安全保障会議