人間らしい「視覚から物体間に働く力を想起する能力」をAIが再現することに成功

AIニュース

産業技術総合研究所(産総研)は、視覚情報だけを用いて物体間に働く力を想起する新しいAI技術を開発し、成功を収めました。

  1. AIが視覚情報のみから「崩しそう」「つぶしそう」という人間のような推論を行う能力を獲得しました。
  2. 物体を「壊さないように」という人間らしい推論に基づいて行動するAIの立案が行われました。
  3. この技術は店舗、工場、物流倉庫でのロボット作業や、カメラによる事故予測などへの応用が期待されています。

産業技術総合研究所のインダストリアルCPS研究センター オートメーション研究チームは、視覚情報を基に物体間に働く力を想起するAI技術を開発しました。人間は視覚だけで物体の柔らかさや力を経験的に推論できますが、この技術によりAIも同様の能力を持つことができるようになりました。

具体的には、物理シミュレーター上で物体間の力を可視化した仮想的なデータを使用して、AIが視覚と力の関係を学習しました。この結果、カメラを使用して未知の物体間の力分布をリアルタイムで可視化することができるようになりました。

さらに、この技術を使用してロボットが物体を持ち上げる際に、物体の損傷を最小限に抑えるような行動をとることが確認されました。この研究成果は、2023年10月に開催される「IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems (IROS) 2023」で発表される予定です。

出典: PRtimes

AIニュース
スポンサーリンク
romptn Magazine