生成AIを使った資料作成が注目を集める中で、特に話題となっているのが「まじん式プロンプト」です。
Googleスライドを自動生成できる仕組みで、単なるアイデアではなく実際に動作するテンプレートとプロンプト設計が公開されています。
本記事では一次情報であるまじんさんのnoteの記事に基づいて、「まじん式プロンプト」の概要、使い方、エラー対処法、改良の歴史などを網羅的にわかりやすく解説します。
📖この記事のポイント
- まじん式プロンプトは、AIに設計図を作らせて、描画はGASの固定コードで行うことで再現性高くスライドを量産できる仕組み。
- Google Workspaceだけで完結していたり、専用のUIもあり、誰でも使えるUXで、実務・現場目線で嬉しい細かいポイントが盛り込まれて設計されている
- 注意点は営利利用NG・ドラフト前提での利用。最終品質は人のレビューで仕上げるのが大切!
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無料AIセミナーを見てみるまじん式プロンプトとは?なぜ注目されている?
まじん式プロンプトは、まじんさんという方がGoogle Apps Script(GAS)とGeminiでスライド作成を行うために作成・公開しているプロンプトです。
まじん式プロンプトの最大の魅力は、ただのスライド生成の自動化ツールではなく、ちょっとした専門的な知識すらも不要で誰でも気軽に使えるようになっていて、現場・実務目線でないと分からないような地味に嬉しい要素がしっかりと反映された設計にあります。
ここではまず、まじん式プロンプトが注目されている理由を下記の3つの主な特徴と併せて紹介します。
- Google Workspaceで完結できる
- コード固定×データ可変という発想
- 誰でもカスタマイズしやすい設計
特徴①Google Workspaceで完結できる
まじん式プロンプトはGoogleドライブ/スライド/Apps Scriptの標準機能だけで動くため、外部の有償ツールやAPIキーの共有を前提にしなくて済みます。また、Apps Scriptのコードはテンプレートを共有してくださっており、手順通りにコピペしたりするだけで、小難しいことの理解は必要なく非エンジニアでも全く問題なく活用可能です。
他にもスライドを作成できるAIツールはありますが、実務でいざ利用するとなると、そのツール利用が組織では承認されなかったりします。多くの組織が導入しているGoogle Workspaceで完結するのであれば、そのような細かいハードルを気にせずに済みます。
結果として、週次レポート、定例会資料、採用向け説明スライドなど、社内の反復業務を安定した品質で自動化・半自動化しやすくなります。また、組織で同じフローで作成することで、変にレイアウトに時間がかかったりすることもなく、スライド作成の業務を全員が同じ生産性で効率化できることもメリットです。
特徴②コード固定×データ可変という発想
まじん式の核は「コードは固定、変えるのはデータだけ」という設計思想です。AIはスライドの章立て、各ページの要素、本文や箇条書き、図表の説明といった中身(データ)を生成します。
一方で、レイアウトの当て込み、テキストや図形の配置、フォント・色・余白などの描画ロジック(コード)はGAS側に固定しておきます。
この分離により、AIの出力内容が多少ぶれてもレイアウトは一定に保たれ、見栄えや可読性の再現性が高まります。プロンプトやテンプレートの改良はデータ生成側の調整で済むため、運用中の破綻を招きにくく、継続的な改善にも強いのが特徴です。
AIの責務をスライド生成全体ではなく、戦略コンサルタント的な役割に絞ることができます。そのため、「まじん式プロンプト」という名前ですが、プロンプトと同じくらいGASのコードが気合い入っててすごいです。
特徴③誰でもカスタマイズしやすい設計
テンプレート化されたスライドパターンや共通スタイルを持ち専用のWebアプリからレイアウトをカスタマイズできるので、非エンジニアでも「色・フォント・ヘッダー/フッター・ロゴ」といったブランド要素を揃えやすく、社内標準の体裁に短時間で合わせられます。
運用面では、プロンプトの指示文や入力フォーマット(目的・対象読者・使用シーンなど)を使い回すだけで品質が安定し、担当者が変わっても同等の成果物を再現しやすいのが実務上の強みです。
まじん式プロンプトの使い方
ここでは、実際に初期設定からスライド生成までの一連の流れを実際にしながら、まじん式プロンプトの使い方を説明していきます。
まじん式プロンプトを使うための初期設定
まじん式プロンプトを使うためには、最初にGemとGASの作成が必要になります。GemとGASを一切使ったことがない方でも、下記の手順通りに行えばできるように解説しているので、まずはこの初期設定を完了させていきましょう。
- ステップ①プロンプトファイルをダウンロード
まじんさんのnoteから、「system prompt_v3.md」というファイルをダウンロードします。
- ステップ②GeminiでGemを作成する
Gemマネージャーから「Gemを作成」というボタンをクリックします。
そして、下記のように「名前」を自由に入力して、「カスタム指示」に先ほどダウンロードしたファイルの中身をコピペして貼り付けます。あとは保存すればGemの作成は完了です。
- ステップ③GAS用のコードファイルをダウンロード
GASはよくわからない人も多いかもしれませんが、理解せずとも下記の手順通りに進めればOKです!
まず、まじんさんのnoteから下記の3ファイルをダウンロードします。
- ステップ④GASを作成する
下記の画像のように、Google Driveを開いて画面左上の「+新規」から「その他」>「Google Apps Script」をクリックします。
- ステップ⑤GASのコードを作成する
先ほどダウンロードしたファイルの中身を1つずつコピペして、GASに移していきます。
①「コード.gs」
②「index.html」
まず、「ファイル」の右にある「+」>「HTML」をクリックします。
そして、元々書いてある部分を全て削除して、ダウンロードファイルの中身をコピペします。
③「appsscript.json」
サイドバーの「プロジェクトの設定」をクリックして設定画面を開きます。
「appsscript.json」マニフェスト ファイルをエディタで表示する」にチェックを入れます。
そして、元々のエディタ画面に戻ると、「appscript.json」というファイルが表示されるようになります。
最後に、ダウンロードしたファイルの中身をここに置き換えます。
- ステップ⑥保存してデプロイ
ここまで来ればあと少しです。まず、下記の「実行ログ」の左側にある保存ボタンをクリックして保存します。
そして、画面右上の青いボタンの「デプロイ」をクリックして、「新しいデプロイ」を選択します。
すると設定モーダルが表示されるので、「次のユーザーとして実行」を「自分」、「アクセスできるユーザー」を「自分のみ」に変更して、「デプロイ」をクリックします。
下記のような画面に変わるので、「アクセスを承認」をクリックします。
そうすると、Googleログインのような画面に遷移するので、そのまま進んでいき、下記のような画面が表示されれば初期設定が完了です!
ここで完了する前に、「ウェブアプリ」にあるURLをコピーしてください。
- ステップ⑦専用Webアプリツールを開く
先ほどコピーしたURLを別ブラウザで開くと下記のようなスライドのレイアウト設定を中心としたwebアプリが表示されます。
ここまでの流れについて、まじんさんが動画でも解説してくれていますので、こちらも参考にしてみてください。
スライド生成をする方法
初期設定が完了したので、ここからは実際にスライドを生成する方法を下記の動画を基にして解説していきます。
- ステップ①トピックをGeminiに伝えて、資料概要を決める
作りたい資料の内容をGeminiに伝えます。今回は「未経験者向けのSEO記事構成の作り方とポイント」という内容で頼んでみました。すると、下記のように資料の方針を考えてくれます。
もちろん、上位モデルを利用する方が精度が高いですが、無料で使えるモデルでもスライド生成は可能です。
- ステップ②JSONを出力してもらう
上記の内容に問題なければ「OK」、何か追加してほしいものがあれば、それを伝えることで、JSONという形式でスライド内容の元となるデータを出力してくれます。
- ステップ③専用Webアプリにコピペしてスライド生成スタート
生成されたJSONデータをコピーして、初期設定で用意した専用のWebアプリにコピペして、「プレゼンテーションを作成」を押せばスライドが完成します。
また、ここでデザイン設定の項目を自由に変更することでスライドのレイアウトなどを自由に調整できますが、今回は特に変更せずにデフォルトのままで試しました。
上記の手順で実際に生成されたスライドは下記のURLからチェックしてみてください。
SEOに強い!読まれる記事の見出し構成 作成ガイド
上記のスライドを見るとわかりますが、ざっくりとした内容を伝えただけで、整ったレイアウトで内容的にも十分なスライドが生成されていることがわかると思います。
また、スピーカーノートも生成されていたり、全て純粋なオブジェクトのみで作成されていて手作業で修正を加えるのが全く不便じゃないことも実務を想定されていることが分かる嬉しいポイントです。
よくあるエラーと対処法
ここでは、まじん式プロンプトを利用する上で、起こりそうなエラーについてそれぞれ簡単な対処法をいくつか示します。
スライドが上手く生成されない・エラーになる場合
初期設定以外の、スライド生成がうまくいかないような場合は、改善を試みるのではなく、新しいチャットで0からスライド生成フローをやり直してみてください。
自力でなんとかエラー解決しようとするとどんどん複雑になるのはあるあるです。特にスライドの崩れなど品質的な部分のミスがある場合はガチャ感覚で何回かやるのが良いです。
無料版Geminiで文字数制限エラーになる場合
無料版でも使えるように配慮して設計されていますが、長いシステムプロンプトや知識添付が原因で出力が途中で途切れたり、形式が崩れることがあります。まずは「入力を軽量化」して再実行します。要点の簡略化やファイル添付削減が基本です。
画像挿入が反映されない場合
画像URLの参照権限、形式やサイズ上限などが主な原因です。リンク切れや閲覧権限なしだと描画できません。まずは下記の対処を試してみてください。
- 小さめ画像でまず通し、後から高解像度に差し替え
- 1枚ずつ段階投入し、どの画像で失敗するか切り分け
- 失敗画像は別形式で再保存/別URLに変更して再実行
Webアプリのデプロイで失敗する場合
Apps Scriptの権限設定、デプロイ先・実行ユーザー、スコープ不足が典型です。UIが真っ白、URLにアクセスできないなど、Webアプリの設定で失敗する場合は以下の対処法をまず試してみてください。
- デプロイをいったん削除して同設定で再デプロイ
- 実行ログ(Executions)で失敗箇所を特定して、そのログをAIに聞く
- 権限設定を正しく設定して、権限のあるユーザーで実行できているか
改良の歴史と最新バージョン(v1〜v3)
まじん式プロンプトはまじんさんが個人で作成しているため、とても早いサイクルで改善がされています。ここでは、ざっくりとv1~v3までの進化の流れをまとめます。
初期版(v1)の思想と仕組み
v1(2025年8月16日公開)は、「AIに完成スライドを作らせるのではなく、スライドの設計図(slideData)をAIが出す → 描画はGASで固定ロジックが行う」という中核思想を提示した初版です。
一方で、構文崩れやエラー発生率が比較的高く、実務での安定運用には課題が残っていたようです。
v2での拡張(スライド19種・カスタム設定)
v2(2025年8月29日公開)は「改良版」として、スライドパターンが13→19種類に拡大、色・フォント・フッター・ロゴなどのカスタム設定、そしてエラー軽減が打ち出されました。
ただし、プロンプトが約95,000字と重量級で、無料版Geminiでは扱いづらいという現実的な制約も指摘されていました。実務面では、ブランド統一や再現性が上がりつつも、導入のしやすさに課題が残る状態でした。
v3の最新機能(28種パターン・軽量化・Webアプリ)
v3(2025年9月28日公開)は大幅進化の版です。スライドパターンは全28種類に拡充され、GASだけで動く専用Webアプリ(UI)が追加。さらにプロンプトを約15,000字まで軽量化し、無料版GeminiでもGemとして使いやすい運用に踏み込みました。
UI経由での直感操作や組織展開のしやすさが向上し、v1・v2での弱点だった実装負荷や安定性の課題が大きく緩和されています。一次情報のv3記事では、セットアップ手順やダウンロード素材(system prompt_v3.md/コード/HTML/appsscript.json)もまとまっており、検証・導入の再現性が高いのが特徴です。
まじん式プロンプトに関する注意点
まじん式プロンプトは、作者が無料で公開してくれているものです。そのため、利用する際には作者への十分な配慮をすることがマナーです。
注意点①営利目的の利用はNG
まじん式プロンプトは、作者が一次情報で明記しているとおり営利目的での利用は不可です。社内の業務効率化や勉強会、検証用途など非営利の範囲で使う前提になります。
たとえば、まじん式プロンプトを少し改良して他者に営利目的で販売したり、自分のものかのように流布する行為は絶対にNGです。
注意点②あくまでたたき台扱い
まじん式は「下書きを素早く量産する仕組み」として優秀ですが、完成品を保証するものではありません。とくに以下は人の最終確認・加筆が必須です。
- 事実関係・数値・出典の正確性:社内データや一次情報で照合する
- 表現・トーン&マナー:社内のブランドガイド/法務観点に合わせる
- 機密・個人情報の扱い:入力文に含めない・匿名化する
- 図表の見やすさ:情報量・ラベリング・コントラストを調整する
ドラフト前提であり、編集しやすさも考慮して設計されているので、実務で利用する際は必ず中身をチェックしましょう。
まとめ
まじん式プロンプトは、AIに設計図を考えてもらい、GASでサッと形にする、実務利用をしっかりと想定されたスライド作成のためのプロンプト・ツールです。
Google Workspaceだけで回せて、v3では28パターンやWebアプリUIもそろい、非エンジニアでも扱いやすくなりました。
まずはぜひ自分で初期設定から小規模のスライドを生成してみてください。そこから社内の色やフォント、言い回しをテンプレに落とし込んでいくと、毎日の資料づくりが少しずつ軽くなっていきます。
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