話題のAIチャットツール「Claude」が教育現場(高校・大学・専門学校など)向けに特化した新サービス「Claude for Education」を発表しました。
この新サービスについて「どんな機能があるの?」「実際にどう使うの?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
本記事では、Anthropic社が2025年4月2日に発表したばかりの「Claude for Education」について、その特徴から使い方、さらに具体的な活用例まで、誰にでもわかりやすく解説します。ぜひ最後までお読みください!
- Claude for Educationとは?
- Claude for Educationの主な機能
- Claude for Educationの使い方
- Claude for Educationの活用法
- Claude for Educationの利用における注意点
Claude for Educationとは?

Claude for Educationは、米国のAI企業Anthropicが開発した、高等教育機関(大学など)向けに設計されたAIアシスタントです。
普通のAIチャットボットツールとの大きな違いは、ただ質問に答えるだけでなく、学生の思考力を育てることに重点を置いている点です。特に、その中核となるのが「Learning Mode(ラーニングモード)」と呼ばれる新機能で、学生の批判的思考力を伸ばすための対話型学習をサポートしてくれます。
Claude for Educationは教育、学習、管理業務全般にわたるAIの活用を促進することを目的として開発されており、すでにノースイースタン大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)、シャンプレーン大学との間で、キャンパス全体でのアクセス契約を締結しています。
Claude for Educationの主要機能「Learning Mode(ラーニングモード)」
Claude for Educationの一番の特徴は「Learning Mode(ラーニングモード)」です。以下のような特徴があります!
- 答えを直接教えない:質問に対して単純に答えを返すのではなく、「この問題にどうアプローチしますか?」といった問いかけを返します。
- ソクラテス式問答:「あなたの結論を裏付ける証拠は何ですか?」のように質問を重ねることで、学生の理解を深めます
- 基本概念の説明:問題の背後にある基本的な原理や重要な概念を強調し、本質的な理解を促します
- テンプレートの提供:研究論文、学習ガイド、アウトラインなどの構造化されたテンプレートを提供してくれます
この「答えを教えない」アプローチによって、Claudeはただの「回答マシン」ではなく、学生一人ひとりの思考を支援する「デジタルチューター」としての役割を果たしてくれるんです!
Claude for Educationの使い方
Claude for Educationは、使いやすさを重視して設計されています。ここでは初めての方でも簡単に使いこなせるよう、基本的な使い方を解説します!
①Claude for Educationへのアクセス方法
Claude for Educationは、あなたの所属する教育機関が契約している場合に利用できます。
アクセス方法は以下の通りです。
- 大学から提供されるログイン情報を使って、Claude for Educationのポータルサイトにアクセスします
- メールアドレスとパスワードでログインします
- 使用許諾に同意すると、Claude for Educationの操作画面が表示されます
②プロジェクトの開始方法

Claude for Educationでは、科目や課題ごとに「プロジェクト」を作成して会話を整理できます。
- ホーム画面の「新規プロジェクト作成」ボタンをクリック
- プロジェクト名(例:「英文学レポート」「微積分の課題」など)を入力
- 任意でプロジェクトの説明や科目名を入力
- 「作成」ボタンをクリック
これで新しいプロジェクトがスタートし、このテーマに関する会話がすべて保存されます!
③ラーニングモードの使い方

プロジェクト内で「ラーニングモード」を有効にする方法は次の通りです。
- プロジェクト画面上部の「モード設定」をクリック
- 「ラーニングモード」を選択
- 必要に応じて学習目標や課題の種類を設定(任意)
- 「適用」をクリック
ラーニングモードが有効になると、先ほど紹介した通りClaudeは答えを直接提供するのではなく、思考を促す質問を返すようになります。
④効果的な質問方法やコツ
Claude for Educationでより効率的な学習するためのコツをご紹介します。
- 具体的な課題や問題を明確に述べる
- 自分の現在の理解や考えを共有する
- 躓いているポイントを具体的に説明する
- 「答えを教えて」ではなく「考え方を教えて」とお願いする
例えば「この微分方程式の解き方を教えて」ではなく、「この微分方程式にアプローチする方法について考えています。まず変数分離法を試みましたが、うまくいきませんでした。次のステップとして何を検討すべきでしょうか?」のように詳しく質問するとより効果的です!
Claude for Educationの学生向け活用法

学生がClaudeをどのように活用できるか、具体的な例を考えてみたので3つほど紹介します!
①レポート・論文作成のサポート
特に大学1年生の時などはレポート作成のあれこれが分からずに戸惑うことが多いでしょう。そんな時に、以下のような活用が出来ます。
- 文献引用のサポート:適切な引用形式で文献をまとめる手伝いをしてもらえます
- アウトラインの作成:論文の構成を整理し、論理的な流れを作るサポートを受けられます
- 論点の明確化:自分の主張をより明確に表現するためのアドバイスをもらえます
- 推敲:書いた原稿へのフィードバックをもらい、文章を洗練させられます
例えば「持続可能な都市開発に関するレポートの構成について考えています。都市のグリーンインフラと住民の幸福度の関連性を主題にしたいのですが、どのような論点で展開できるでしょうか?」と質問することで、思考整理ができます。
②数学・理系科目の学習サポート
理系科目が苦手な方は「何でその答えになるのだろう?」と疑問が解決したり理解したりすることが難しいことが多いですよね。そんな時に、以下のような活用が出来ます。
- 問題解決方法:複雑な問題へのアプローチ方法を学べます
- 概念理解を分かりやすく解説:難しい理論や概念をわかりやすく説明してもらえます
- 練習問題の生成:特定の概念を理解するための練習問題を作成してもらえます
- 計算のチェック:自分の解答過程をチェックしてもらえます
「三角関数の合成について学んでいますが、sin(A+B)の展開式がなぜそうなるのか直感的に理解できません。どう考えれば良いでしょうか?」といった質問がおすすめです。
③語学学習のサポート
英語などの外国言語を学ぶときに躓いてしまう方も多いかとおもいます。そんな時に、以下のような活用が出来ます。
- 文法の説明:英語などの文法規則を具体例とともに学べます
- 表現の練習:状況に応じた適切な表現を学べます
- 添削:書いた文章の誤りを指摘してもらえます
- 会話練習:特定のシナリオに基づいた会話練習ができます
「英語の仮定法過去完了形について学んでいます。『If I had studied harder, I would have passed the exam.』のような文の使い方と、日常会話でよく使われる例を教えてください」といった質問が効果的です。
Claude for Educationの教員向け活用法

教員がClaudeをどのように活用できるかについても考えてみたので、3つほど紹介します!
①授業準備の効率化
授業の準備は教員にとって時間と労力がかかる作業ですよね。そんな時は、以下のような活用が出来ます。
- ルーブリックの作:学習成果に合わせた評価基準を簡単に設計できます
- 教材・資料の作成:様々なレベルの学生に対応した教材を効率よく作成できます
- 問題の生成:微積分から化学方程式まで、様々な難易度の課題や問題を作成できます
- シラバス設計:学習目標に沿った効果的なコース設計のアイデアを得られます
「データサイエンスの初級コースで、学生のプログラミングスキルに差がある場合の段階的な課題設計と、それに対応したルーブリックの作成をサポートしてもらえますか?」といった質問が効果的です。
②個別指導の強化
多くの学生を担当する教員にとって、個々の学生に合わせた指導は大きな課題です。そんな時は、以下のような活用が出来ます。
- 学生の課題へのフィードバック:レポートやエッセイに対する個別化されたコメントを効率的に作成できます
- 質問への回答準備:予想される学生からの質問に対する説明や回答を準備できます
- 学習障壁の特定:特定のトピックで学生が直面する可能性のある困難を予測し、対策を立てられます
- 個別学習計画の作成:学生の強みと弱みに基づいた個別学習プランの策定を支援します
「文学理論の授業で、学生たちがポストモダニズムの概念を理解するのに苦労しています。どのような具体例や補足教材を提供すれば、より理解しやすくなるでしょうか?」といった相談が役立ちます。
③学術研究のサポート
教員の重要な役割の一つである研究活動もClaude for Educationはサポートしてくれます!
- 文献調査の効率化:関連研究のまとめや整理、重要なギャップの特定を支援します
- 研究計画の立案:研究設計や方法論の検討、潜在的な問題点の洗い出しをサポートします
- 論文草稿のレビュー:学術論文の明確さや論理構成を改善するアドバイスを得られます
- 研究助成申請の準備:助成金申請書の構成や表現の洗練化を支援します
「持続可能な都市開発に関する学際的研究を計画しています。社会学、都市計画、環境科学の観点を統合する研究フレームワークの構築について、どのようなアプローチが考えられるでしょうか?」といった質問が研究計画の発展に役立ちます。
Claude for Educationの事務管理者向け活用法

事務管理者がClaude for Educationをどのように活用できるかについても考えてみたので、3つほど紹介します!
①データ分析と報告書作成
Claude for Educationを活用すれば、大学運営に必要なデータ分析と報告書作成をより効率的に行えます。
- 入学傾向の分析:学部間の入学データを分析し、長期的な傾向や変化を把握できます
- 報告書の作成:様々な統計データに基づく報告書の作成を支援します
- 予算計画の立案:過去の財務データの分析と将来の予算計画の策定をサポートします
- 効果測定と評価:プログラムや施策の効果を評価するための分析フレームワークを提供します
「過去5年間の学部別入学者データと卒業率の相関関係を分析し、どの学部でリテンション(学生の継続在籍)に課題があるか特定したいです。どのような分析アプローチが効果的でしょうか?」といった相談が可能です。
②コミュニケーションの効率化
Claude for Educationを活用すれば、大学内外とのコミュニケーションをより効率的かつ効果的に行えます。
- メール対応の自動化:奨学金や入学手続きなど、頻繁に寄せられる問い合わせへの返信を効率化できます
- 案内文書の作成:入学案内や行事通知など、学生向けの案内や通知の文章作成を支援します
- 翻訳:留学生対応や国際交流のための多言語コミュニケーションを支援します
- 広報資料の作成:大学の強みや特色を効果的に伝える広報資料の作成をサポートします
「留学生向けの奨学金プログラムについて、よくある質問とその回答をまとめたFAQページを作成したいです。どのような質問が想定され、どのように回答すべきでしょうか?」といった質問が業務効率化に役立ちます。
③文書管理の最適化
Claude for Educationを使うことで、大学運営に関わる膨大な文書の管理と活用をサポートしてくれます!
- 規程文書のFAQ変換:複雑な学則や規程を学生や教員が理解しやすいFAQ形式に変換できます
- 文書の要約と整理:長文の会議議事録や報告書を要約し、重要ポイントを抽出できます
- アーカイブの整理:過去の文書や記録からの情報抽出や体系的な整理を効率化できます
- 文書テンプレートの作成:頻繁に使用される文書のテンプレートを作成し、一貫性を確保できます
「学生寮の利用規則や緊急時対応マニュアルを、新入生にも理解しやすい形式に再構成したいです。重要ポイントをわかりやすく伝えるためのアプローチを提案してください」といったお願いが文書管理の改善に役立ちます。
Claude for Educationの導入事例
2025年4月現在、Claude for Educationを全学的に導入している主な大学の事例を紹介します!
ノースイースタン大学(アメリカ)

ノースイースタン大学は、Anthropicの最初の大学設計パートナーとして協力しました。13のキャンパスに在籍する50,000人以上の学生、教員、スタッフ全員がClaudeを利用可能となっています。
この大学の学長Joseph E. Aoun氏はAIと教育に関する著書「Robot-Proof」でも知られています。
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(イギリス)

ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスは、社会科学分野で世界をリードする大学で全学生にClaudeへのアクセスを提供しています。
AIが変革する世界で成功するために必要なツールとスキルを学生に提供し、教育における責任あるAI導入を追究している最先端の大学です。
シャンプレーン大学(アメリカ)

シャンプレーン大は、キャリア直結型の学習を重視する大学で全学的にClaudeを導入しています。
学生が卒業後の職場で必要となるAIスキルの習得を支援するなど、テクノロジー主導の世界で重要となる人間ならではのスキルの追究することを進めている大学です。
Claude for Educationの利用における注意点
Claude for Educationの利用に際して知っておくべき重要な注意点がありますので、最後に確認しましょう!
①学習の補助ツールとしての位置づけということを理解する:Claudeは教師や専門家の代わりにはなりませんので、最終的な判断や理解は自分自身で行うことが重要です。
②情報の正確性の確認を行う:最終的には、必ず複数の情報源で内容を確認することが大切です。特に専門的な内容については、教科書や講義内容と照らし合わせましょう。
③プライバシーへの配慮をする:個人を特定できる情報の入力や、機密性の高い研究データなどの取り扱いには注意が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
Claude for Educationの特徴や使い方、学生・教員・事務管理者それぞれの立場からの具体的な活用法までご紹介しました!
この記事で紹介したことをまとめると次のようになります。
- Claude for Educationは高等教育機関向けに特化したAIアシスタントで、「Learning Mode」により学生の思考力を育てる
- 学生は論文作成サポート、数学・理系科目の学習支援、語学学習など様々な場面で活用できる
- 教員は授業準備の効率化、個別指導の強化、学術研究のサポートなどに役立てられる
- 事務管理者はデータ分析と報告書作成、コミュニケーション効率化、文書管理の最適化に活用できる
- すでにノースイースタン大学、LSE、シャンプレーン大学などの名門大学で全学的に導入されている
AIが急速に発展する今日、教育現場にもその波が押し寄せています。Claude for Educationは「AIに答えを求める」のではなく「AIと共に考える」という新しい学びのスタイルを提案しています。
ぜひ、あなたの大学や教育機関でもClaude for Educationを活用してみてください!