自然言語処理(NLP)に強いAI受託開発会社を選ぶポイントを解説! | romptn Magazine

自然言語処理(NLP)に強いAI受託開発会社を選ぶポイントを解説!

AI活用

ChatGPTなどのチャットボットをはじめ、様々なシーンで活用の幅を広げ続けている自然言語処理を活用したいと考える企業が増えていますが、自社開発が難しいことが多いもの。

そこで自然言語処理の開発を外部に依頼したいと考えても、「どのAI受託開発会社に依頼するべきか分からない」と思ってしまう方は多いのではないでしょうか。

そこで当記事では、自然言語処理に強いAI受託開発会社を選ぶ際のポイントを解説するとともに、自然言語処理が実際に活用される場面やメリット・デメリットについても触れます。

自社で自然言語処理を活用したいと考える方はぜひ最後までご覧ください。

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自然言語処理に強いAI受託開発会社を選ぶ際のポイントは3つ

AI受託開発会社を選ぶ際は、何を基準にすれば良いでしょうか。以下に解説していきます。

自然言語処理に強い会社選びのポイント①:自然言語処理に関する実績・ノウハウ・強みを理解すること

AI開発会社を選ぶ際は、その会社がどの領域のAI開発の実績やノウハウがあるのかを理解し、開発会社が得意とする領域と、自社が導入したいAIとが一致することが重要です。

開発したいと考える領域に関する専門性の高いAI開発会社であれば、さまざまな相談にも柔軟に対応してくれます。

過去の成功事例や、クライアントやビジネスパートナーからの評価が高いかなどをチェックし、信頼性を確保しましょう。

自然言語処理に強いAI開発会社選びのポイント②:目的や課題を明確にする

自社のAI開発について、目的と課題を明確にしましょう。

どのような文書を処理したいのか、どの業務を効率化したいのかといった具体的な目標を設定する必要があります。

目的が明確でないと、受託開発会社との相談時や見積もり時に適切な提案を受けにくくなります。

また、課題が明確であればあるほど、受託開発会社はより具体的で効果的なソリューションを提供できます。

受託開発会社に相談する前に、内部でしっかりと目的と課題を整理し、それを伝えることで、より良い開発プロセスが期待でき、自社にとって最適な開発を実現しやすくなります。

自然言語処理に強いAI開発会社選びのポイント③:複数の開発会社から相見積もりを取ること

AI開発会社から見積もりを取る際は、1社のみではなく複数の開発会社から相見積もりを取りましょう。

相見積もりを取ることで、各会社のサービス内容や費用を比較し、予算内で最高の価値を提供してくれる会社を見つけることができます。

AIの開発費は盛り込む機能によって大きく変わります。例えば、単純な質問にのみ答えられるチャットボットであれば開発費を抑えることができますし、より複雑な機能の実装を必要とする場合、コストは膨らむことになります。

また、AI開発費用には、コンサルティング料やモックアップ(サンプル)の作成料なども必要になります。

開発会社に対して予算内で期待するサービス提供が受けられるか、かかるコストに対して費用対効果があるかを判断するためにも、複数の見積もりを取り適正価格を把握しましょう。

自然言語処理(NLP)とは:自然言語(人間の言語)をAIが分析処理する技術

自然言語」とは、日常生活で使用している話し言葉(例:日本語や英語)や書き言葉といった「自然な言語」のことを指します。この自然言語の対照的となるものがプログラミング言語です。

プログラミング言語は、人がコンピューターを思い通りに動かすために使用される、コンピューター専用の言語のことです。

つまり自然言語処理(NLP)とは、日常的に人間が使う言葉をコンピューターで処理・解析をする技術です。自然言語処理はAI(人工知能)研究の一分野で、テキストや音声といった形で表現される言語情報を構造化し、コンピューターがそれを理解し、利用できる形に変換することを目的としています。

自然言語処理では、質問への回答、翻訳や文章の要約など、言語に関する作業をコンピューターで実行できるようになります。

自然言語処理(NLP)の活用事例

自然言語処理(NLP)の活用事例を7つ紹介します。

その中には日常生活でも自然に使っているものも多数あるでしょう。

自然言語処理の活用事例①:チャットボット(対話型AI)

チャットボット(対話型AI)とは、人工知能を活用した「自動会話プログラム」のことです。ユーザーからの質問や疑問に対して自動で答えを返してくれます。

チャットボットは自身で思考したり会話を組み立てたりすることはできず、運営側が用意したデータベースの中からユーザーが求める回答を選んでいます

そのため、データベースを強化していけば回答の精度を高めることが可能です。

2022年11月にリリースされた「ChatGPT」は人間のように自然に会話ができるAIチャットサービスとして一躍有名になりました。

自然言語処理の活用事例②:翻訳

自然言語処理はGoogle翻訳などの機械翻訳にも使われています。AIの技術によって構文解析と意味解析が行われ、自然な言い回しでの翻訳が可能となりました。

また、2017年に登場した無償で使えるサービスである「DeepL翻訳」はGoogle翻訳よりも精度が高く、自然な言葉に訳することができると高評価です。2020年より日本語での利用も可能となっています。

自然言語処理の活用事例③:音声認識

音声認識によって言語をテキスト化する際も、自然言語処理が使われています。音声認識技術を活用すれば、会議や取材などの録音データを自動化することが可能です。

人間の手による議事録作成や文字起こしは時間と手間がかかる上、ヒューマンエラーも発生するリスクがありました。しかし、音声認識技術を活用すれば、リアルタイムでの録音データのテキスト化ができます。

自然言語処理の活用事例④:予測変換

予測変換はパソコンやスマホでよく利用されていますが、こちらも自然言語処理によって可能となっています。

最初の1文字を入力すると単語の変換候補や後にくる文章の予測候補が一覧で表示され、文字入力をサポートしてくれます。

文字入力を削減してくれるこの機能は、スマホで文字を入力する際には特に便利さを感じるのではないでしょうか。

自然言語処理の活用事例⑤:テキストマイニング

テキストマイニングは、大量のテキストデータから有益な情報やパターンを抽出するための技術です。

テキストマイニングは、社内に蓄積された膨大なテキストデータを分析し、意味や知識を抽出して可視化することで、マーケティングや業務効率化を図れます。

自然言語処理の活用事例⑥:感情分析

感情分析とは、与えられた情報をAIが感情ごとに分類する技術です。AIが音声データやテキストデータの文章を解析し、人間の感情変化を読み取ります

感情はポジティブ(好意的)・ニュートラル(中立)・ネガティブ(否定的)の3種類に分類することなどが可能で、言葉遣いや言い回しを分析して区分します。

感情認識によって、消費者が商品やサービスに対してどのような感情を持ったのかが分かるため、消費者の感情をリサーチするときに活用できます。

自然言語処理の活用事例⑦:AIアシスタント

スマートフォンの普及によりSiriやAlexa、Googleアシスタントを利用したことがある方は多いのではないでしょうか。

これらのAIアシスタントは自然言語処理が用いられた代表的なサービスの一つです。

自然言語処理や音声認識などの技術を利用して、ユーザーの意図を理解し適切な応答やサービスを提供してくれます。

自然言語処理(NLP)のメリットは2つ

様々なシーンで活用される自然言語処理(NLP)ですが、そのメリットは大きく2つあります。

自然言語処理のメリット①:大量のテキストデータを高精度で解析できること

一つ目のメリットは、「大量のテキストデータを高精度で解析できること」です。

スマホやSNSの普及により、ネット上のテキストデータが以前に比べて増加しています。自然言語処理を活用すれば人間には不可能な大量のテキストデータを分析・処理することが可能です。

膨大な情報もデータの分析・解析を自動化できるため、分析業務の効率化が図れます。

自然言語処理のメリット②:画像や動画データの処理が可能になること

2つ目のメリットは、「画像や動画データの処理が可能になること」です。

動画解析は、セキュリティや監視カメラ映像の分析においても、人間の目では捉えきれない動きをAIが高い精度で判定し、犯罪の防止に役立っています。また、人間による解析によって生じる人間の感覚や主観が影響してしまうことがありません。

また、画像生成にも自然言語処理が活用されています。画像生成では、絵画の生成や画像・映像などの加工を自動で行うことが可能です。

例えば、ピントの合っていない画像データや白黒写真など不十分なデータからでも、技術が発展したことにより高品質な画像を作り出すことができます。

自然言語処理(NLP)のデメリットは2つ

自然言語処理にも苦手とすることがあります。以下に解説していきます。

自然言語処理のデメリット①:一般概念・常識に関する処理精度が低下する可能性があること

自然言語処理がまだ苦手とすることの1つ目は、「人間にとっての常識を理解できないこと」です。

何が普通で何が異常であるかを区別できないため、通常ではあり得ない内容の文章が生成されてしまうこともあります。

AIに大量のデータを入力しても人間の常識を学習することは難しいため、一般概念や常識に関する処理精度が低下する可能性があります。

自然言語処理のデメリット②:言語の曖昧さ・多様さに対応しきれないこと

自然言語処理が苦手とすることの2つ目は、「言葉の曖昧さへの対応」です。

例えば、「白い尻尾の小さな猫」という文を考えてみてください。「小さな」という単語は、尻尾が小さいという解釈と猫が小さいという解釈の2通りが考えられます。

このように、一つの表現に異なる複数の意味がある場合は文章の意図を完全に把握するのは難しく、自然言語に含まれる曖昧な表現に完全には対応できていません。

人間が使用する日本語や英語などは、言語によって文法や文化の違いがあります。言語の多様性、ニュアンス、文脈、慣用表現などには、自然言語処理の技術発達がこれからも必要です。

自社の目的や課題解決に最適なAI自然言語処理システムの開発を依頼してみませんか?

いかがでしたでしょうか?

この記事では、自然言語処理に強いAI受託開発会社を選ぶ際のポイント、自然言語処理が実際に活用される場面やメリット・デメリットについて解説しました。

近年のAIの急激な発展により、今後自然言語処理でできることはますます増えてゆくことが予想されます。

ぜひ自社にマッチしたAI自然言語処理システムの開発を依頼いただき、企業の更なる発展の後押しとなれれば幸いです。