Grok4がリリースされましたが、そのアプリ内でいまだにGrok3というモデルが選べることに気づいて、こう思った人も多いのではないでしょうか。
「え、Grok3ってもう古いんじゃないの?」、「結局、3と4はどう違うの?」
実はここに、多くのエンドユーザーが勘違いしやすいポイントがあります。ナンバリングから連想すると「3は旧世代」「4が最新」と思いがちですが、事実は少し違います。
Grok3は“型落ち”ではなく、ChatGPTにおける通常モード=GPT-5相当のモデルです。
一方のGrok4は、その進化版として「常時推論(Thinking)」を組み込んだGPT-5 Thinkingに相当します。さらに「Grok 4 Heavy」は大規模タスク用に最適化されたGPT-5 Proに近い存在です。
つまり「3だから古い」というわけではなく、ユーザーの利用シーンや目的によって、いまでも合理的に選ぶべきモデルなのです。
本記事では、そんなGrok3の正しい知識と、Grok4との違いを整理しながら、「アプリ内でどちらを選べばいいのか?」という実用的な疑問に答えていきます。
📖この記事のポイント
- Grok3は単純に古いモデルではなく、速度重視の通常モード
- Grok 4は常時推論やツールネイティブ化で強化された“Thinking”版であり、役割が異なる
- 数字の大小で優劣を判断するのではなく、用途や状況に応じてGrok 3と4を使い分けるのが最適
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Grok3とは?【基礎知識】
ここでは、まずGrok3について正しく理解をするために、登場時の特徴的な機能などの知っておくべき基礎知識を簡単に紹介します。
発表の経緯とリリース時期
Grok 3は、xAI(Elon Musk率いるAI研究会社)が2025年2月に発表した最新モデルです。それまでのGrokシリーズは「2」が主力でしたが、このリリースで性能面・ユーザー体験の両方が大きく進化しました。
特に注目を集めたのは、推論強化機能「Think」モードと、検索を深掘りするDeepSearchです。これによりユーザーは、必要に応じて“考える時間を追加”したり、インターネット上の情報をより丁寧に調査させたりできるようになりました。
この「ユーザーが任意で推論を強化する」という設計思想は、後に登場するGrok 4との大きな対比ポイントになります。
搭載された主な機能
Grok3登場時に追加された下記の機能は「新しいモデル」ではなく、ユーザーが“考えさせ方”をコントロールできるという点で画期的でした。
- Thinkモード:ユーザーがボタンを押すことで、Grokが通常よりも長く・深く考えるモード。難しい数理問題や論理的な文章作成では大きな効果を発揮。
- DeepSearch:通常の検索に比べ、複数の情報源を横断的に収集・要約し、より網羅的な答えを提示できる機能。最新情報を求めるケースで有効。
- 高コンテキスト処理:13万トークン超の入力を処理可能で、大量のテキストや長い履歴を扱えるが点特徴的。
モデル性能の実績
Grok3は発表時点で複数のベンチマークにおいて非常に高いスコアを記録しました。
- AIME’25(数学テスト):93.3%
- GPQA(難関学術クイズ):84.6%
- LiveCodeBench(プログラミング):79.4%
- Chatbot Arena(総合性能評価):Elo 1402(“chocolate”コードネーム)
これらの数値は、当時の業界トップ水準に並ぶもので、特に数学・論理推論・コーディングといった「人間にとっても難しい領域」での強さを示しています。
Grok4の登場と変化
ここでは前述したGrok3の流れを踏まえて、Grok3と比較したGrok4の特徴について紹介します。
Grok4発表の背景
2025年7月、xAIは次世代モデルとしてGrok4を発表しました。これはChatGPTにおけるGPT4oからChatGPT5のようなものとは若干認識が異なります。
Grok 3の後継というよりも、“同じ世代の別バリエーション”という位置づけで、最大の特徴は推論が常時ONになったことです。
つまり、ユーザーがThinkボタンを押さなくても、自動的にモデルが時間をかけて考え、精度の高い回答を返すようになりました。
この「常時推論化」によって、ユーザーが推論のON/OFFを管理する必要がなくなり、より正確な情報や高度な会話体験が可能になりました。
そして、Grokアプリ内でのモデル選択の棲み分けとしては、速度重視ならGrok3、長考させてより品質の高い回答重視ならGrok4、最上位の高度な推論をした回答を求めるならGrok4 Heavyとなりました。
Grok4の特徴:「常時推論」と「ツールネイティブ化」
Grok 4はGrok 3と比較して、次の2つの大きな強化ポイントを持ちます。
- 常時推論(Always-on Reasoning)
- Grok 3ではThinkボタンを押すと深く考える仕組みでしたが、Grok 4ではこれが標準化。結果的に複雑な推論や長文処理において精度が安定しました。
- ツールネイティブ化
- Grok 4は学習段階から「検索」や「コード実行」といった外部ツールの利用を組み込まれており、より自律的に“調べる・試す・答える”ができるようになっています。これはChatGPTの「Code Interpreter」や「ブラウズ」機能が統合された体験に近いものです。
コンテキスト長や利用プランの違い
さらにGrok 4では、コンテキスト長が25万6千トークンに拡張されました。これはGrok 3の約2倍にあたり、大規模な文書や長期的な履歴を扱うプロジェクトで強力な武器となります。
また、提供プランの違いもポイントです。
- Grok 3 → 無料/Premium/Premium+ で利用可能。(GPT-5相当)
- Grok 4 → Premium+/SuperGrok で利用可能。(GPT-5 Thinking 相当)
- Grok 4 Heavy → SuperGrokHeavy で利用可能。(GPT5-Pro 相当)
このように、料金体系やユーザー層ごとに最適なモデルが配置されており、「数字が進んだ=単純な置き換え」ではないことが分かります。
つまり「3は古いモデル」というのは少し誤解で、同じ世代の異なる運用設計として位置づける方が、Grokを利用する際にはスムーズです。
Grok3とGrok4の比較
ここまでのGrok3とGrok4の違いを説明したことを踏まえて、それぞれのモデルの特徴の理解を深めるために、Grok3とGrok4の違いのみにフォーカスしてそれぞれのモデルの解説をします。
推論の仕組み:「任意推論」vs「常時推論」
簡単に説明すると、Grok 3は「燃費重視、必要な時だけブースト」、Grok 4は「常時フルパワーモード」といった違いです。
- Grok3のみのときは、通常時は高速・軽量に動作し、必要なときだけユーザーがThinkボタンを押して追加で長考させる方式でした。
- Grok4は、最初から推論が常時ONのような状態。つまり、ユーザー操作なしで自動的に深く考える仕組みになっています。
ツール利用と検索機能の扱い
Grok 4は「調べる/試す/答える」を一体化したモデル設計であり、ユーザー体験がよりスムーズです。
- Grok 3のみのときはDeepSearch機能をオンにすると外部情報を深掘りできますが、通常はユーザーがトリガーする必要がありました。
- Grok 4は学習段階から検索・コード実行といったツール利用を前提にしており、より自律的に情報を探して組み合わせることができます。
コンテキスト長・知識カットオフの比較
コンテキスト長は、Grok3が131,072トークン、Grok4が256,000トークンで、Grok4では約2倍となっています。
標準で学習している知識については、両モデルとも2024年11月時点で共通していて、それ以降の情報については、Live SearchやX上の情報検索で補う仕組みとなっています。そして、GrokはX上のデータも利用できるため、他の生成AIよりもよりリアルで新鮮な情報をもとに回答が可能となっています。
Grokアプリ内でのモデルの使い分け
簡単に説明すると、簡単な質問やリサーチが不要で、速度重視の場合にはGrok3、それ以外のロジックが重要な質問や、数学問題やプログラミングのデバッグなど精度重視の場合にはGrok4、という使い分けが適切です。
もう少し端的に説明すると、文章生成がメインなタスクにはGrok3、思考・調査することが重要なタスクにはGrok4という感じです。
Grok3を選ぶべきケース
Grok3は応答速度が魅力です。また、Grok4には、最上位プラン以外の場合に利用上限があるため、それを抑えるために軽いタスクで利用するのがおすすめです。
- リサーチや長考が不要な短文生成や日常的な応答
- Grok4の利用制限をできるだけ抑えたいとき
Grok4を選ぶべきケース
Grok 4は「常時推論」と「ツールネイティブ化」による安定性が強みです。
- 複雑な問題解決や調査
- 最新情報を絡めた回答
- 長文・大規模な履歴を扱うとき
まとめ
Grok 3は「古いモデル」ではなく、GPT-5相当の最新基盤を搭載した通常版です。
Grok 4が常時推論やツール利用を前提にした“Thinkingモード”であるのに対し、Grok 3は軽快さと任意推論を武器に、ユーザーが自分で深さを選べる設計になっています。
用途によってはGrok 3の方が効率的に使える場面も多く、数字の大小だけで優劣を判断するのは誤解が生まれやすいです。重要なのは「どちらを選ぶか」ではなく、それぞれのモデルの登場の流れや特徴を理解して、タスクに応じて賢く使い分けることです。
生成AIのモデルや各アプリの機能は、とても速い速度で進化するため、実践的な活用ができるような体系的な知識をアップデートし続けるのはとても大変です。
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