OpenAI、最上位モデルを無制限利用可能な「ChatGPT Pro」を発表、o1モデルも正式リリース | romptn Magazine

OpenAI、最上位モデルを無制限利用可能な「ChatGPT Pro」を発表、o1モデルも正式リリース

AIニュース

OpenAIは5日(米国時間)、ChatGPTの新たな上位プラン「ChatGPT Pro」を発表しました。月額200ドル(約3万円)で、同社の最高性能モデル「OpenAI o1」への無制限アクセスを提供するほか、「o1-mini」「GPT-4o」「Advanced Voice」など、最先端AIモデル群への包括的なアクセスを実現します。

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o1の正式版リリースと性能向上

同時に発表されたo1の正式版は、9月にリリースされたプレビュー版から大幅な改善を遂げています。OpenAIの研究科学者Max Schwarzer氏によると、詳細な人間による検証の結果、o1-previewと比較して「重大な誤りが34%減少し、思考速度が50%向上」したとのことです。

特筆すべきは、o1モデルファミリーの革新的なアプローチです。従来のGPT-4oまでのモデルが学習データからのパターン模倣に依存していたのに対し、o1は「思考の連鎖(Chain-of-Thought)」と呼ばれる強化学習によって、自律的な推論能力を獲得しています。

「o1 proモード」の革新性

o1モデルの詳細性能比較

ChatGPT Proの目玉機能として導入される「o1 proモード」は、より多くの計算資源を活用することで、さらに深い推論と高い信頼性を実現します。特にデータサイエンス、プログラミング、判例分析などの専門分野において、より正確で包括的な回答が可能となっています。

外部の専門家による評価では、MLベンチマークにおいて顕著な性能向上が確認されました。例えば、計算能力を総合的に評価するAIME 2024では、o1-previewが83.3%の成功率だったのに対し、o1 proモードではさらなる向上が見られました。特に注目すべきは、4回連続での正解を要求する厳格な評価でも高い信頼性を維持している点です。

プラン詳細と戦略的位置づけ

OpenAIのCEOサム・アルトマン氏は、ChatGPT Proの位置づけについて明確な見解を示しています。「o1は月額20ドルのChatGPT Plusでも利用可能です。新しいPro(月額200ドル)では、最も難しい問題に対してもさらに深く考えることができます。ほとんどのユーザーは、Plusのo1に非常に満足するでしょう」と述べ、Proプランが主に研究者やエンジニアなど、より専門的なユーザー向けであることを強調しています。

特筆すべき改善点として、コンテキストウィンドウが128Kトークンまで拡大され、より長文の処理や複雑なタスクへの対応が可能となりました。また、回答生成に時間を要する場合に備えて、進行状況バーの表示やアプリ内通知機能も実装されています。

今後の展望

この発表は、OpenAIが「12 Days of OpenAI」と題する12日間連続の新サービス発表の第1弾として位置づけられています。アルトマン氏は、この期間中にChatGPT Proの機能をさらに拡張する計画があることを示唆しています。

AIへの投資が2024年だけで2000億ドル(約30兆円)規模に達すると予測される中、OpenAIの新サービス展開は業界に大きな影響を与えそうです。特にMicrosoftとの提携関係や「Apple Intelligence」への関与を考慮すると、OpenAIのAI市場における主導的立場はさらに強化される可能性があります。

なお、OpenAIは医療研究促進の一環として、米国の主要機関の医療研究者10名にChatGPT Proを提供することも発表しており、今後この助成制度を他の地域や研究分野にも展開する予定です。

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