OpenAIが7月18日、新たな言語モデル「GPT-4o mini」をリリースしました。
ChatGPTでは、Free、Plus、Teamのユーザーは、GPT-3.5の代わりに、GPT-4o miniにアクセスできるようになり、Enterpriseユーザーにも来週には開放されるとのことです。
GPT-4が無料ユーザーにも使えるようになるのはすごいですね。
この小型モデルは何がすごいのか、AI業界にどんな影響を与えるのか、詳しく見ていきましょう。
GPT-4o miniとは?
「GPT-4o mini」の特徴はズバリ、その価格競争力です。
このモデルは、低単価モデルとしてはかなり使われれていた、「GPT-3.5 Turbo」と比較して60%のコスト削減を実現し、最高性能モデルのGPT-4oと比べると約30分の1という驚異的な安さです。(出力)
簡単に、他の小型モデルと価格比較してみるとこうなります。
モデル名 | 入力(/100万トークン) | 出力(/100万トークン) |
GPT-4o | $5.00 | $2.50 |
GPT-3.5 Turbo | $0.50 | $0.25 |
GPT-4o mini | $0.15 | $0.60 |
Google Gemini 1.5 Flash | $0.35 | $0.70 |
Anthropic Claude 3 Haiku | $0.25 | $1.25 |
他のモデルと比較してもかなり安いことがわかります。
気になるGPT-o4 miniの性能や機能
GPT-4o miniの性能は、その価格からは想像できないほど高水準であることが特徴で、特に以下の分野で卓越した能力を示しているとのこと。
- 数学処理能力
- コーディング
- マルチモーダル推論
一般知能を測定するMMLUベンチマークでのパフォーマンスでは、GPT-4o miniは82%という高スコアを記録し、GPT-3.5はもちろん、一部の大型モデルをも凌駕する結果を示したとのこと。
OpenAIが作成した表を見てみると、GPT-4oには劣るものの、他社のスコアよりも高水準を示しています。
また、驚きなのが128Kという大規模なトークンを処理する能力を持ち、16Kトークンの出力が可能とのこと。
さらに、GPT-4o同様、マルチモーダル対応となっており、テキストだけでなく視覚情報も処理できます。
また、OpenAIは、GPT-4o miniの開発において安全性を重視しています。「命令階層」と呼ばれる新しい技術を導入し、モデルの安全性を高めると同時に、不正操作(ジェイルブレイク)への耐性を強化しているようです。
今後の展開はどうなる?
GPT-4o miniは、Plusのユーザーだけでなく、無料のユーザーにも公開されることが衝撃的なところです。
GPT-3.5だけを使っていて、まだChatGPT-4oの凄さを体験したことがない人は、無料で使えますので、ぜひ一度使ってみてください。
また、去年しきりに騒がれていたChatGPT-4でさえ、OpenAIに言わせればLegacy Model(過去のモデル)になってしまったようです。
今回出たChatGPT-4o miniについても、1年後はLegacy Modelになっているかもしれません。
引き続き、OpenAIの動向をウォッチしていきましょう。
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