この記事のポイントをまとめると以下のようになります。
- Amazon新AIの開発: Amazonが「Metis」というコードネームのAIチャットボットを開発中。ChatGPTに似た機能を持ち、ウェブブラウザから利用可能になる予定。
- 先進技術の採用: 「検索拡張生成」（RAG）技術を活用し、最新情報へのアクセスが可能。また、スマートホームアシスタントのような複雑なタスクを実行する「AIエージェント」機能も予定。
- 社内の反応と市場競争: Andy Jassy CEOは積極的だが、他社の先行に追いつくのは難しいという懸念も。AIチャットボット市場での競争力が課題となっている。
Amazonの新しいチャットボット「Metis（メティス）」とRAG
Amazonが、ChatGPTに似た新しいAIチャットボットを開発していることが分かりました。社内では「Metis（メティス）」というコードネームで呼ばれているこのAIは、ウェブブラウザから利用できるようになる予定です。
Business Insiderの報道によると、Metisは一般的なAIチャットボットと同様に、質問に対して会話形式で答えたり、情報源へのリンクを提供したりできます。さらに、関連する質問を提案したり、画像を生成したりする機能も備えているそうです。
Metisの特徴は、「検索拡張生成」（RAG）という技術を使う点です。
これにより、AIの元の学習データ以外の情報にもアクセスできるようになり、常に最新の情報を提供できる可能性があります。一方、ChatGPTは情報の更新日に制限があり、例えばGPT-4 Turboは2023年12月までの情報しか持っていません。
メティスはAIエージェントとして機能する？
Metisは単なるチャットボットではなく、「AIエージェント」として機能する予定のようです。
つまり、照明の操作や旅行の計画、航空券の予約など、複雑なタスクを自動的に実行できるスマートホームアシスタントのような役割を果たすことができます。
技術面では、AmazonのAlexaチームも開発に協力しており、噂の絶えないAlexaの大型アップデートと一部の技術を共有しているとのことです。
メティスとAmazon社内の反応
Metisに対し、社内の反応は様々のようです。
Andy Jassy CEOは開発に直接関わるほど熱心ですが、一方で「もう遅すぎる」と懸念する声もあるそうです。
AIチャットボット市場では他社がかなり先行しており、追いつくのは難しいのではないかという見方も多いです。
Amazonがこの新しいAI技術でどのような成果を上げるのか、今後の展開が注目されます。
