音楽業界団体、AIと著作権に関する意見を文化庁へ提出

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音楽に関する9つの団体で構成される「AIに関する音楽団体協議会」が、文化審議会の「AIと著作権に関する考え方について(素案)」に対し、文化庁へ意見を提出しました。

このAIニュースのポイント:

  • 協議会は、AI技術の透明性の確保と、創造のサイクルとの調和が取れた利活用の枠組みの実現が不可欠であると強調しています。
  • クリエイターやアーティストの活躍の場が狭められること、海賊版等の権利侵害複製物の利用禁止、アーティストの保護といった点について意見を提出しました。
  • また、ディープフェイクコンテンツに対する対策や、営利目的のAI開発における権利者の意思反映の重要性を訴えています。

この提出された意見では、AI技術の発展とそれが音楽業界にもたらす影響について、具体的な考えと提案が述べられています。

透明性の確保、クリエイターの保護、技術の健全な発展を目指すことの重要性が強調されており、これらの点が今後のAIと著作権法の議論において中心的なテーマとなると予想されます。

提出された意見の一部(公式プレスリリースより引用)


作風の類似する生成物を大量に出力することにより、クリエイターやアーティストの活躍の場が狭められることがあってはなりません。

生成AIは、クリエイターやアーティストが心血を注いで生み出した音楽コンテンツを人間とは桁違いの規模、スピードで学習することができます。生成AIが急速に高性能化し普及していく中で、質の高い生成物が人間とは桁違いの量とスピードで低コストに大量生成されるようになれば、クリエイターやアーティストは自らが生み出したコンテンツを学習して性能を高めた生成AIによって活躍の場が狭められることも考えられます。素案で記載された意見のとおり、作風が類似するにとどまるものが大量に生成されることにより、「特定のクリエイター又は著作物に対する需要が、AI生成物によって代替されてしまうような事態が生じる場合、「著作権者の利益を不当に害することとなる場合」に該当し得る」(20頁)という考え方を明記すべきです。


AI学習の素材に海賊版等の権利侵害複製物を使うことは禁止するべきです。

素案では、「海賊版等の権利侵害複製物を掲載していることを知りながら、当該ウェブサイトから学習データの収集を行うといった行為は、厳にこれを慎むべき」(24頁)としていますが、これでは不適法ではないというメッセージを発信することになってしまい、権利者の利益が不当に損なわれる懸念があります。AI学習の素材に海賊版等の権利侵害複製物を使うことは「権利者の利益を不当に害することとなる」旨を明記すべきです。


現行の著作権法のもとでは、第30条の4の規定により、営利目的の生成AIを開発するための学習利用に対して、権利者がその意思を反映させることはできません。

素案では、「AIをはじめとする新たな技術への対応については、著作権法の基本原理や、法第30条の4をはじめとする各規定の立法趣旨といった観点からの総論的な課題を含め、中長期的に議論を行っていくことが必要と考えられる。」(37頁)としています。少なくとも営利目的のAI開発のための学習利用について、権利者が意思を反映するための選択の機会を設けることについて早急な検討が必要と考えます。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000136468.html

この取り組みからは、AI技術の急速な進化に伴い、クリエイティブ産業における著作権のあり方を再考する必要性が高まっていることがうかがえます。

出典: PRTimes

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