RPAの国内シェアは?人気製品と選び方のポイントを詳しく解説! | romptn Magazine

RPAの国内シェアは?人気製品と選び方のポイントを詳しく解説!

AI活用

RPAは2023年現在、国内外でそのシェアを急速に拡大しており、多くの企業が導入を検討しています。

日本でもシェア率が高まっており、世界のトップベンダーが提供する優れたRPAツールが数多く存在します。これらのツールを利用することで、日々の業務が効率化され、より価値のある作業に時間を割くことができるようになります。

この記事では、RPAの国内企業の導入状況やツールのシェア、おすすめのRPAツールとその選び方について詳しくご紹介します。

ぜひ最後までご覧ください。

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RPAとは

RPA(Robotic Process Automation)は、繰り返し行われる単純な作業コンピュータのプログラム(ソフトウェアロボット)が自動で行う技術のことを指します。

例えば、データの入力やファイルの移動など、毎日同じような作業をする際、これらの作業は単純ですが、人の手で行うととても時間がかかります。そこでRPAを使うと、これらの作業をソフトウェアロボットが自動で行ってくれるので、人はもっと重要な仕事に集中できるようになります

また、RPAは既存のコンピュータシステムと連携して動作するので、新しいシステムを導入する必要がありません。これにより、コストを抑えながら効率的に業務を自動化することができます

RPAは特に、データの入力やファイルの移動、レポートの作成など、繰り返し行われる単純な作業に最適です。これにより、業務の効率を上げることができるだけでなく、ミスも減らすことができます

RPA導入のメリットやデメリットは次の記事で詳しく解説しているので、こちらもぜひご覧ください。

日本国内におけるRPAの導入率

では、日本国内の企業におけるRPAの導入率はどのくらいでしょうか。

MM総研が提供する「RPA国内利用動向調査 2022(2022年9月調査)」によると、次のような結果が出ています。

  • 年商50億円以上の企業の社数ベース導入率は45%(2021年1月比で+8%、準備中・検討中の企業はさらに約20%)
  • 年商50億円未満の企業の社数ベース導入率は12%(2021年1月比で+2%)

この結果から、大手企業では積極的にRPAの導入を進めているもしくは検討されているものの、中小企業ではあまり進んでいないという状況が伺えます。

中小企業での導入が大手企業ほど進まない背景としては、予算の問題、担当者の確保、日本企業特有の経営体質などが挙げられます。

海外の企業では経営者がツール導入の決定権を持っており、現場に普及させるよう働きかけるというトップダウンという考えが主流ですが、日本の企業の場合、現場の意見を聞いて経営者に意見を出し、状況のキャッチアップの上導入を検討するというボトムアップという考え方が主流であるため、導入には時間がかかる傾向にあるようです。

出典:RPA活用有無がビジネスプロセス自動化に格差を生む「RPA国内利用動向調査 2022」(2022年9月時点)

​【2023年】​日本国内でシェア率の高いRPAツール5選

さまざまな企業で導入が進むRPAですが、実際に多く導入されているツールにはどのようなものがあるのでしょうか。

ここでは、日本国内で特にシェアの多いRPAツールをいくつかご紹介します。

出典:RPA国内利用動向調査2020

1位:UiPath

UiPathはルーマニア発の世界的ベンダー企業であるUiPath株式会社が提供するRPAツールで、世界で4,000社以上、日本国内で1,000社以上の企業で導入されています。

「UiPath」は、プログラミングなしでロボットを作成できるユーザーフレンドリーな環境を提供しています。

また、AIとの連携を可能にする「AI Fabric」を用意し、ハイパーオートメーションの実現を支援しています。日本語ローカライズされた製品とマニュアルも提供されており、国内でも安心して利用できます。

さらに、ニーズに合わせた開発環境や、柔軟なツールの組み合わせが可能で、業務自動化の効果を最大限に引き出すことができます。

UiPathはその互換性の高さ、使い勝手の良さ、日本語サポートが充実している点から日本企業でも高い評価を得ており、個人から大企業に至るまであらゆる場面での利用が可能となっています。

また、特定の条件を満たすと「Community Editionライセンス」を取得でき、無料で利用可能になるのもポイントです。

2位:BizRobo!

BizRobo!はRPAテクノロジーズ株式会社が提供するRPAツールで、1ヶ月間の無料トライアルが利用できます。また、その他料金プランも柔軟で、企業の運用体制やニーズに合わせて選べます

「BizRobo!」は、中小企業から金融機関まで1,560社以上の導入実績を持つ日本国内で注目されるRPAツールの一つです。ラインナップは豊富で、バックグラウンド型RPAクラウド型RPAAI×RPAソリューションなどがあります。

インストール数に制限がないため、作成したロボットを全社で管理することができ、プロジェクトの進行をスムーズにすることができます。また、導入の際にも難解なプログラミングは必要なく、非IT人材でも自動化ができる点も魅力です。

また、機械学習機能OCRを活用した紙書類のデジタル化など、多様なニーズに応える機能が揃っています。さらに、RPAテクノロジー社の充実したサポート体制も魅力の一つです。

3位:WinActor

WinActorはNTTグループが提供するRPAツールで、30日間の無料トライアルが利用できます。2022年1月時点で7,000社を超える企業での導入実績があり、日本語にフル対応しています。

「WinActor」はプログラミング知識がなくても直感的なインターフェースで業務自動化のシナリオを設計できるサービスです。そのため、IT人材がいない場合でも比較的容易に導入することができます。

Windows PC端末で操作可能なあらゆるソフトウェア・システムを自動化できる柔軟性があり、PC1台から導入が可能です。

SalesforceやBoxなどのクラウドサービスとのAPI連携も可能で、ユーザーニーズを反映した機能追加・強化が継続的に行われています。

4位:Blue Prism

Blue Prismはイギリスに本社を置くBlue Prism株式会社が提供するRPAツールです。30日間の無料トライアルがついていますが、その他料金プランについては問い合わせが必要になります。

「Blue Prism」はAIと機械学習を組み合わせたRPAツールで、自社のニーズに合ったロボットを作成できるのが最大の魅力です。ノーコードでのロボット作成が可能でありながら、プロコードを使用して汎用性の高いロボットも作成できます

また、ロボット管理が容易で、操作や修正作業の詳細が可視化されているため、多くの従業員がロボット開発に関わる企業にも適しています。

デジタルワーカーはAIを活用して複雑な業務にも対応可能で、オブジェクトの再利用が可能なデザインスタジオも備えています。

5位:PegaRPA

PegaRPAはアメリカに本社を置くPegasystems社が提供するRPAツールです。料金は問い合わせの上、個別に決定されます。

「Pega Robotic Process Automation」は、顧客関係管理の作業を自動化し、マーケティングやカスタマーサービスの品質を向上させるのに最適なツールです。

幅広い業務の自動化が可能で、財務データの照合や従業員のオンボーディングなど、様々なシーンで活用できます。また、柔軟性が高く、正確な結果を提供します。

さらに、マネージャー機能により、ロボットの管理が容易で、作業内容や作業量をわかりやすく可視化できます。これにより、企業は単純作業から解放され、より重要な業務にリソースを割くことができるようになります。

RPAツールの選び方のポイント

おすすめのRPAツールを見てきましたが、実際に自社にマッチしたRPAツールを選ぶにはどうすればいいでしょうか。

ここでは、実際にRPAツールを選ぶ流れや気をつけるべきポイントなどをまとめています。

ぜひツール選びの参考にしてください。

RPAツールの選び方①:導入規模・導入形態

RPAツールを導入する際、まず考慮すべきは自動化したい作業の規模と形態です。導入を検討する場合、あらかじめ自社の課題や自動化したい業務の洗い出しを行いましょう。

RPAの3種類の導入形態

RPAには、大きく分けて「デスクトップ型」「サーバー型」「クラウド型」の3種類があります。それぞれの大まかな特徴は次の表の通りです。

デスクトップ型サーバー型クラウド型
導入規模ツールごとに異なる
導入コスト比較的安価高価比較的安価
ランニングコストあり
運用・保守必要必要不要(ベンダーが行う)

上の表から、端的には次のようにまとめられます。

  • 作業が定型的で小規模なものであったり、小規模な部門や個人レベルでの管理を想定している場合、デスクトップ型のRPAツールがおすすめ(サーバー型は必要ない)
  • 社内システムと連携し、部門をまたいで実施する大規模な作業を自動化する場合やセキュリティ面の安全性を確保したい場合、カスタマイズや調整が可能なサーバー型RPAツールがおすすめ
  • クラウド上の作業をRPA化したいスモールスタートで始めたい、運用・保守の手間をかけたくないという場合、クラウド型のRPAツールがおすすめ

ここで挙げた例以外にも、RPAツールの種類の選定基準はいくつかあります。対象業務との相性自社の予算ニーズも考慮して、最適なRPAツールを選択しましょう

最適なRPAツールの選び方については次の記事で詳しくまとめていますので、こちらもぜひご覧ください。

RPAツールの選び方②:セキュリティ面

RPAツールを導入した後、不適切な操作により作業時にトラブルが発生したり、情報が漏洩してしまうという危険性もあります。

これに備え、RPAツール上での操作を監視するセキュリティ機能が搭載されたツールを選択するなど、セキュリティ体制が整っているベンダーを選ぶことも重要です。

RPAツールの選び方③:ベンダーのサポート内容

RPA導入を考えている企業の中には、IT人材が一切いないというケースもあるのではないでしょうか。

そのような場合、導入時や運用時のサポートが手厚いRPAツールを提供するベンダーを選ぶのがおすすめです。

サポート体制はベンダーごとで様々なので、条件や料金面等で自社にマッチしたサポート体制を敷いているベンダーを選ぶといいでしょう。

RPAツールの選び方④:機能の拡張性や柔軟性

RPAを導入する際、初めは小規模な作業の自動化から始めることが多いですが、慣れてくるとさまざまな業務での効率化を図りたくなるかと思います。その際、選んだRPAツールが対象となる作業で利用するツールやソフト、システムに対応していないと、自動化が難しい場合があります

特に、将来的に全社横断的に作業の自動化や効率化を予定している場合、拡張性や柔軟性が高いRPAツールを選ぶことが重要です。

サーバー型のRPAツールはカスタマイズや調整が可能で、大規模な自動化にも対応できるためおすすめです。また、インストール型やクラウド型のRPAツールでも、拡張性が高いものを選ぶことで、将来的な業務の拡大にも対応できるでしょう。

このように、現在のニーズだけでなく、未来の業務の拡大や変化にも対応できるRPAツールを選ぶことで、長期的な業務効率化を実現できます。

まとめ

2023年現在、RPAは国内外でそのシェアを拡大し、多くの企業が導入を検討しています。

日本でもシェア率が高まり、世界のトップランキングに位置するベンダーが提供する優れた製品やソフトが数多く存在します。

これらのツールを利用することで、日々の業務が効率化され、より価値のある作業に時間を割くことができるようになります。

ただし、どれほど優れたツールであっても、自社にマッチしていなければ効率化には結びつかない可能性があり、自社にマッチしたベンダーやツールの選定は非常に重要です。

この記事を参考に、数ある国内外のベンダーが提供するRPAツールの中から、自社のニーズに合ったものを選び、ビジネスの効率化と成長を実現できれば幸いです。

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