株式会社エデュワークは4日、教員の業務効率化を実現するAIアプリケーション「先生GPT」の提供を開始したと発表した。教育現場における過度な事務作業の軽減を目指す同製品は、元教員の知見を活かした設計により、実践的な業務サポートを実現している。
教育現場の声を反映した開発
先生GPTの特徴は、音声入力機能とチャットサポート機能を統合した直感的なインターフェースにある。タイピングスキルに依存せず、複数の業務を一元管理できる設計により、幅広い年齢層の教員が利用しやすい環境を実現した。
同社の実証実験によると、アプリケーションの導入により1日あたり平均1時間38分の業務時間削減効果が確認されている。この時間短縮により、教員は児童生徒との対話や教材研究など、本来注力すべき教育活動に時間を振り向けることが可能となった。
高度なセキュリティ対策
セキュリティ面では、AI技術に特化したCyberX JP株式会社との協力体制のもと、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)のガイドラインに準拠した堅牢な保護体制を構築。特に、入力情報のOpenAI社への送信を制限する仕組みを実装し、教育現場特有の情報管理ニーズに対応している。
現場からの高評価
京都教育大学附属桃山小学校での試験導入では、具体的な業務時間の削減効果が実証された。教員からは「待ち望んでいたツール」「業務負担が大幅に軽減された」との好評価が寄せられている。
特定非営利活動法人教授法創造研究所の椿原正和理事長は、「このツールによる業務の自動化により、保護者対応や資料作成の効率が飛躍的に向上した」と評価している。
今後、全国の教育機関への展開を通じて、教育の質的向上と教員の働き方改革への貢献が期待される。